皆さんは「KPT」という言葉をどこかで聞いたことがありますか?聞いたことがあったとしても、実際どういうことかよくわからない人も多いのではないでしょうか?
KPT とは、「Keep」「Problem」「Try」の頭文字をとった言葉で、仕事の振り返りのフレームワークの1つです。
KPT で振り返りを習慣化することで、状況を客観的に可視化することができるため、改善すべきことが明確になり、ビジネスマンとして着実に成長することができます。
今回はKPTの概念の解説から、アナログな場面から、リモートワークまで活躍できるKPTの便利ツールを一挙紹介致します 🙌
もくじ
KPTとは、「Keep」「Problem」「Try」の頭文字をとった言葉で、仕事の振り返りのフレームワークの1つです。
KPTの元になっているのは、Alistair Cockburn氏が「Reflection Workshop」の中で提唱した「The Keep/Try Reflection」です。彼は著書の中で以下3つが振り返りを行う際のポイントだとしています。
- What we should keep.(続けるべきこと)
- Where we are having ongoing problems. (抱えている問題)
- What we want to try in the next time period. (次にトライしたいこと)
KPTは、続けるべきこと、課題、挑戦するべきことの3つから構成されるシンプルなフレームワークですが、状況を客観的に可視化することができるため、改善すべきことが明確になり、漫然と業務をこなす以上の効果を得ることができます。次章にて紹介するKPTの便利ツールを活用し、是非習慣化してみてください。
これからKPTを実践する上で役立つツールを紹介します。
アナログな手法ですが、対面で集まれる場合はホワイトボードとポストイットを使うことで、チーム全体で効果的にKPTを実践することができます。
メンバーそれぞれが、プロジェクトや日々の業務に対して続けるべきこと、課題、次に挑戦するべきことをポストイットに記載し、ホワイトボードに貼り付けることで現状を客観的に可視化することができます。
チームで課題・目標への共通認識を形成することで、効果的にコラボレーションしながら日々の業務を進めていくことができます。
デジタルで記録を残せないのが難点ですが、対面でKPTを実践する際には欠かせないツールだと言えます。
「Trello」は無料でシンプルなTODO管理&付箋ツールです。デジタル版のホワイトボードと付箋で、TODO管理できるのが特徴です。
プロジェクトや日々の業務に対して続けるべきこと、課題、次に挑戦するべきことを「Card(カード)」として登録し、「Board(ボード)」という画面で管理します。
「Board(ボード)」は無制限に作ることができ、チームと共有することもできるため、リモートワークであったとしてもチームで課題・目標への共通認識を形成することができます。
またCardごとに未着手・着手・対応中・完了といった「List(リスト)」に移していくことで、ステータスや進捗管理も行うことができます。
IEやChromeなどのWEBブラウザや、iPhoneやAndroidのアプリから利用することができます。
「ラジログ」は日報テンプレートに KPT が採用されている日報サービスです。
エンジニアやIT業界に特化した機能が備わっており、日々の様々なサービスのログを自動収集します。(現在は Github・slack・scrapbox のアクションログ )
左側にログが表示され、毎日を時系列に沿って振り返ることができます。
また、日々の日報のテンプレートには KPT をもとにしたテンプレートが用意されており誰でも簡単に KPT を意識した記録をつけることができます。
「Coggle」は無料で使える、インストール不要のマインドマップ作成ツールです。
デジタル版のホワイトボードのように使うことができ、取り組んでいることと課題の紐付きをマインドマップの要領で可視化できるため、何を改善するべきかが明確になり次に挑戦することを導きやすくなります。
また、ヒストリー・モードを使えば、編集の履歴を確認でき、これまでに解決した課題を可視化できるため、チーム及び個人としての成長の実感、モチベーションアップに繋がります。また、pdfやpngによるエクスポートも可能なため、メール等で外部にも簡単に共有することができます。
「KPTon」は無料で使える KPT のWEBツールです。
プロジェクトや日々の業務で、続けるべきこと、課題、次に挑戦するべきことを付箋感覚でデジタル版ホワイトボードに登録し管理します。
ホワイトボードを個人用、プロジェクト用などに分けて作成することができるため、個人の KPT だけでなく、チームとしての KPT もリモートで実施できるため、チームでの課題・目標への共通認識を形成することが容易になります。
過去に作成したホワイトボードも一覧確認できるため、チーム及び個人としての成長していることを実感できます。
900万人以上のユーザーを抱える「Miro」 はリモートワークで活躍するデジタルホワイトボードです。Netflix や Spotify といった名だたるグローバル企業で導入されています。
プロジェクトや日々の業務に対して続けるべきこと、課題、次に挑戦するべきことを付箋として登録し、「Board(ボード)」という画面で管理します。
リアルタイムに複数のユーザーでBoard(ボード)を編集することができ、Zoom、Slackなどのアプリとの複数のソフトウェア統合や、ドキュメント、スプレッドシート、PDFを埋め込むこともできます。また、物理的な付箋をスキャンすることでデジタル付箋として使用することができるため、アナログな情報をデジタルデータとして保存するのにも役立ちます。
KPT ツールとして、チームの課題・目標への共通認識を形成することだけでなく、オンラインブレインストーミングやオンライン会議の議事録など様々な活用方法があるのが「Miro」の大きな魅力です。
「Kpt-it 」は KPT に特化したWEBツールです。
「Keep」、「Problem」、「Try」の3軸がすでに用意されており、KPTのフレームワークで振り返りを行うことだけに特化しています。振り返りの内容をチームにリアルタイムで共有できるためリモートワークで KPT を実施する際に便利です。進捗管理やマインドマップなどの他機能を削ぎ落としているシンプルな作りのため、KPT での振り返りだけが目的の方におすすめです。
いかがでしたか?😊
うまく KPT を習慣に取り入れることによって、個人の成長・チームの成長・組織の成長とつなげていきたいです✨