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こんにちは!
ラジコード編集部です 😊
アジャイルサムライを読む連載記事その7です!😃
前回は第3部 アジャイルな計画づくり の「第6章:ユーザーストーリーを集める」で、顧客のニーズを探り、プロジェクトの全体像をつかむ方法について学習できました。
それでは「第7章 見積り:あてずっぽうの奥義」を読んでいきましょう。
よろしくお願いします!🙋♂️
本シリーズは「アジャイルサムライ − 達人開発者への道」を1〜5部を1~2記事に分け要点を解説していくシリーズです。全13記事を予定しています。
もくじ
第7章:見積り:あてずっぽうの奥義
プロジェクトがスタートすると機能ごとに開発にかかる見積もりが欲しいと言われることがよくあります。いわゆる概算見積もりです。
概算見積もりには以下の問題があります。
- 本来ありもしないものを読み取ってしまう
- 正確な見積もりだと思い込んでしまう
不確かな情報で作る見積もりはプロジェクトを苦しめることになります。
「与えられた期間とリソースでこのプロジェクトをやり遂げそうなのか?」を見積もることが何よりも大事です。
そのためには、次の3つの条件を満たす見積もり手法が必要です。
- 今後の計画を立てられる
- 見積もりは当てずっぽうだという前提を踏まえている
- ソフトウェア開発の複雑さを認めている
アジャイル開発では、プロジェクト初期の概算見積もりを信用しない。
- ストーリーそれぞれを互いに相対的なサイズで見積もる
- ポイントをもとにして進捗を追跡する
これらを順番に見ていきます。
相対サイズで見積もる
トマト1個を4等分に切るのに10秒かかるとします。10個切るとしたらどれぐらいかかるでしょうか?
例えば次の作業はどうでしょう。
「ゲーミングチェアを組み立てる」「100個の乾電池から使えない電池を1個見つける」「トランプで2階建ての家を作る」
トマト4等分の見積もりは簡単ですが、次の単純作業の見積もりは難しかったと思います。
これらの違いは、トマトは仕事の大きさを相対サイズで見積もっていたのに対して、それ以外は絶対サイズで見積もっていた点にあります。
「相対サイズで見積もる」というシンプルな原則がアジャイルな見積もりと計画作りの真髄です。
ストーリーのお互いのサイズを見積もり、開発チームの速度を計測することで見積もりの精度を上げることができます。
ポイントで見積もる
ここで注意するのは相対見積もりの1日が必ずしも1営業日ではないということです。
見積もりのコツは、仕事の大きさを数値として捉え、他のストーリーと相対的なサイズを表現できるかどうかです。
TシャツのサイズがS・M・Lと分けるように見積もるようにしましょう。
- 見積もりとは当てずっぽうであることを肝に銘じることができる
- 見積もりとは純粋に大きさを測るものだと考えることができる
- 手早く、気軽に、シンプルに見積もれる
三角測量
シンプルな見積もり手法のひとつ、「三角測量」は代表的なストーリーをいくつか基準とし、残りを基準と比較して見積もる方法です。
代表的なストーリーを選ぶポイントは以下の通りです。
- 論理的なグループ分けができそうなものはあるか?
- エンドツーエンドになっているストーリーはあるか?
- プロジェクトを象徴するようなストーリーはどれか?
プランニングポーカー
プランニングポーカーとは、開発チームメンバーごとにストーリーを見積もり、各々見積もれたらメンバー同士で見せ合い、チームとして統一した見積もりを出す方法です。
メンバー同士の見積もり結果に違いがあれば話し合い納得できるまで見積もりを繰り返します。
プランニングポーカーの良い点は「話し合い」です。
話し合いを通じてストーリーに対する意見が集まり、認識の齟齬が収束していきます。そして従来より適切に見積もれるようになります。
以上「第3部アジャイルな計画づくり:第7章 見積もり:当てずっぽうの奥義」の解説でした。
見積もりは相対的に判断するために基準を決め、複数人で話し合うことが大事ということが分かりましたね。
次回は「第8章:アジャイルな計画作り:現実と向き合う」を読んでいきましょう😌
- アジャイル宣言の背後にある原則
- アジャイルソフトウェア開発宣言
- アジャイルサムライ − 達人開発者への道
オーム社 (2011/7/16)
著者:Jonathan Rasmusson 著/西村直人・角谷信太郎 監訳/近藤修平・角掛拓未 訳
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