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【アジャイル】アジャイルサムライを読む その4 ~ 全体像を捉える

アジャイルサムライを読む 其の参 アジャイルな方向付け 全体像を捉える

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こんにちは!
ラジコード編集部です 😊

アジャイルサムライを読む連載記事もついにその4です!😃
前回は第2部 アジャイルな方向づけ の「第3章:みんなをバスに乗せる」で、ゴールイメージの作成・共有、プロジェクトに必要な要素の洗い出しを行うインセプションデッキについて学習できました。

その4は「第4章 全体像を捉える」を読んでいきます。
それではよろしくお願いします!🙋‍♂️

本シリーズは「アジャイルサムライ − 達人開発者への道」を1〜5部を1~2記事に分け要点を解説していくシリーズです。全13記事を予定しています。

第2部 アジャイルな方向づけ

第4章:全体像を捉える

サービス開発は、デザイン・構築・アート・科学といった要素がひとまとまりとなっています。
プロジェクトの状況や全体像を把握しておかないと、適切でバランスのとれた取捨選択はできません。

「インセプションデッキ」の課題一覧の前半5つは、プロジェクトの背後にある「なぜ」をあきらかにする質問と課題です。

  • 我われはなぜここにいるのか?
  • エレベーターピッチを作る
  • パッケージデザインをする
  • やらないことリストを作る
  • 「ご近所さん」を探せ

本章を読むことで、「プロジェクトの目標は何なのか」を理解「サービス開発をしなければならない理由」を把握できます。
まずはプロジェクトに資金を提供してくれるスポンサーにアジャイルチームの存在意義を問うところから始めます。

我われはなぜここにいるのか?

どんなプロジェクトでも成功させるために必要なことは、作ろうとしているものの背景にある「なぜ」を理解しなければいけません。
「なぜ」を理解すると以下のように振舞うことができます。

  • より詳しい情報に基づいて、的確な判断ができる
  • 対立点やトレードオフのバランスをうまく保てる
  • 自分たちで考える権利を与えられるため、優れた解決法を生み出せる

プロジェクトを作る意図を理解することでユーザーに対して意見を常に持って開発を行うことができます。
ワイヤーフレームからデザイン作成をする際にも的を外さずに色・場所・ワーディングの選択やUXを意識した制作を行えます。

エレベーターピッチを作る

エレベーターピッチとは「ごく短い時間でアイデアの本質を伝える手段」です。
エレベーターで同乗している30秒のあいだに、新規事業の説明を資金提供者に説明をしないといけないといったことが由来です。

うまく練られたエレベーターピッチには以下の効能があります。

  1. 明快になる
    プロダクトが具体的に何であり、誰のためのものか明らかになる。
  2. チームの意識を顧客に向けさせる
    何を提供し、それを提供するのはなぜか。ここに意識を向けることで強みが何であり、顧客が対価を支払うのはなぜかを真剣に考えられる。
  3. 核心を捉える
    明快になることで本当に重要なことが明確になり、優先順位をつける際にも役立つ。

私たちのプロダクトは何なのか。誰のためのものか。誰かがプロダクトを「買いたい」と思うのだとしたら、それはなぜなのか。
本質が明確になるとペルソナ設計・デザインテイストの選択も的を得られるようになります。
こうした本質を素早く伝えるために必要なものを簡潔にまとめてみましょう。

パッケージデザインを作る

仮に自分たちのプロダクトがスーパーマーケットの棚に並ぶとしたらどんな商品パッケージになるでしょうか?
そしてそれを買いたいと思いますか?

  1. プロダクトの効能をブレインストーミングする
    お客さんには、機能を伝えても意味がない。プロダクトを使うことの効能は何かを伝えよう。
  2. キャッチコピーを決める
    「FedEx – 心の安寧。」「Starbucks – 満足を味わいひととき。」
    プロ並みのコピーを考えなくても大丈夫です。15分程度の時間でキャッチコピーの案を出してみましょう。
  3. パッケージをデザインする
    効能・キャッチコピーがまとまったら15分程度で楽しくパッケージデザインを作りましょう。

パッケージデザインが優れているのは、お客さんが手に取りたくなる要素が具現化されることです。
誰かがこれを買うとしたら、その理由は何なのか。顧客に訴求する要素は何か。プロダクトならではの値打ちは何か。
「お客さんとして手に取りたくなるか」をチームとして向き合い意識しながら開発を続けていきましょう。

やらないことリストを作る

プロジェクトのスコープへの期待をマネジメントするにあたり、何をやらないかも重要になります。
やらないことリストを作ることで開発チームが本当に重要なことに集中できるようになります。

やらないことリストは「やる」「やらない」「あとで決める」の3つで構成されます。

  • やる
    スコープに入れて取り組むもの。将来的な機能は粒度の粗い抽象的なもので構わない。(レポート機能など)
  • やらない
    スコープから外すもの、気にしないものを並べる。次回以降のリリースや延期予定のものが候補です。
  • あとで決める
    今はまだどうするか決めかねているものを並べます。人によって意見が異なるもの、早急な判断を避けたい項目が候補です。

やらないことリストを見るだけでプロジェクトの置かれている状況と境界が一目瞭然となります。
デザインを作る上でもやることが明確になると、本当にお客さんに届けるためにかんがえ

「ご近所さん」を探せ

良いご近所さんは困っているときに手助けしてくれる存在です。
プロジェクトにもコミュニティが存在します。自社にもお客さんの会社にもです。誰が関わっているかを把握し気を配るようにしましょう。
助けを求めたくなる前から知り合いになっておくと、よそ者扱いされず手を貸してくれます。

まとめ

以上「第2部アジャイルな方向付け:第4章全体像を捉える」は、その3で説明した「インセプションデッキ」の前半の解説でした。
プロジェクトの背景にある「なぜ」を明確にするとチームメンバーを同じ目線でプロダクトを考えられる様になります。

次回はインセプションデッキの後半の解説「第5章:具現化させる」を読んでいきましょう😌

出典

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