振り返りのフレームワークはどれを使うべきなのか、悩んでいる方も多いかと思います。
PDCA サイクルや KPT など、様々なフレームワークを使ってみたものの、「いまいちチームの話し合いが盛り上がらない」、そういった場合は多いのではないでしょうか?
フレームワークには相性の良し悪しがあります。
チームにあった振り返りのフレームワークを使うことが、話し合いの質を高めることにつながります。
本記事では「KWT」という振り返りのフレームワークをご紹介します。
KWT のメリットや他のフレームワークとの違いについてまとめました。
チームにあった振り返りのフレームワークを見つけたい、という方はぜひ本記事をお読みください✨
もくじ
振り返りを行うとき、ただなんとなく行っている方は多いと思います。
しかし、なんとなくでは振り返りの質が上がらず、ただチームで集まって喋っているだけになってしまうことも。
振り返りの質を上げるコツは、フレームワークに沿って行うことです。
振り返りのフレームワークは数多くのものが用意されています。
フレームワークに沿って行えば、仕事の反省点も明確化しやすく、次に活かすことができます。
そして KWT は、振り返りのフレームワークの1つです。
KPT の別バージョンようなもので、KPT が上手くいかない場合にKWTを採用する事例が多いです。
次の3つの手順に沿って振り返りを行います。
- Keep(よかったこと)
- Wakatta(わかったこと)
- Try(次にやること)
まず、Keep で良かったと思ったことを話し合います。
「販売数が上がった」などでも良いですし、「仕事に集中できた」など小さなことでも構いません。
Keep で挙げたことは、今後も継続していくようにします。
次に、Wakatta で仕事中に発見したことを話し合います。
「資料を数えるのが面倒だった」など、とにかくなんでも良いので分かったこと挙げます。
最後に、Try で今度やっていきたいことを話し合います。
業務を効率化させるために何を実践すべきか、全員の意見をまとめます。
このような振り返りの手法を取ることで、これまでの経験を活用し業務内容を良くしていくことができます。
KWT のメリットについてまとめました。
KWT のメリットは次の2つです。
- 個人攻撃になりにくい
- 意見が活発に出やすい
1つ1つの KWT のメリットについて詳しく解説しましょう。
KWT のメリットは、個人攻撃になりにくいことです。
わかったことを話し合うだけで、問題点を話し合う訳ではないからです。
話し合いではつい、個人攻撃に発展してしまうことも多いですよね。
個人攻撃をしてしまうと、チームの空気が悪くなってしまいがちです。
KWT では個人攻撃にならない分、「構造の方に問題があるのでは?」という観点に目が行きやすくもなります。
そのため、根本的な問題解決につながりやすくなります。
KWT なら意見が活発に出やすくなります。
悪い意見を挙げなくて良いため、話い合いが暗い雰囲気になりにくいためです。
話い合いが盛り上がった結果、「問題点がどこなのか」も早く見つかる可能性もあります。
KPT は次の3つの順番で振り返りを行うフレームワークです。
- Keep(よかったこと)
- Problem(問題点)
- Try(次にやること)
KPT では Wakatta(わかったこと)ではなく、Problem(問題点)を話し合います。
KPT の方が、問題点にもきちんと目を向けることが可能です。
反省すべきところは反省し、次に活かすことができます。
反面、悪いところも挙げると、どうしても個人攻撃になりやすいですよね。
結果話し合いが盛り上がらず、定着しにくいこともあります。
KPT で上手くいかない場合は、KWT を使うべきでしょう。
YWT は次の3つの順番で振り返りを行うフレームワークです。
- Yatta (やったこと)
- Wakattakoto (わかったこと)
- Tsugi (次にやること)
KWT や KPT と違い、良かったことも悪かったことも挙げません。
やったこと、わかったことを、ひたすら挙げていきます。
良いこと、悪いことの区別を考えず、淡々と発表していけばよいだけのため、気楽に行えます。
普段話し合いに参加しない人も、YWT なら意見を挙げてくれるかもしれません。
反面、仕事の問題点を考えないまま、次に進んでしまう恐れがあります。
チームに新人が多いなど、まずは意見を出し合うところからはじめたい場合に、YWT は有効です。
ここまで3種類のフレームワークをご紹介しました。
「3つの中でどれが1番良いの?」と思った方もいるかと思います。
どれが良いかは、チームの雰囲気次第と言えます。
普段話し合いが盛り上がりやすいならKPTで良いですし、誰も発言しないような状況ならYWTがおすすめです。
あまりフレームワーク選びに慎重になるのもよくありません。
まずはどれか1つを試し、チームとの相性を探ってみるのが良いです。
1ヶ月程度試しメンバーの意見を聞いてみて、チームにとって1番しっくりくるフレームワークを探していきましょう。
弊社では振り返りツールとしてラジログを使用しています。
1日の「ふりかえり」を15分行うだけで、生産性が25%アップしたとハーバード・ビジネス・スクールでの論文結果が出ています。
英語論文はこちらから:https://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=2414478
KPTの機能も備わっていますのでフレームワークに悩んでいる方は是非一度ご覧ください😊
本記事では、振り返りのフレームワーク「KWT」について解説しました。
KWT のメリットがお分かり頂けたかと思います。
KWT は良くない点に目を向けず、気がついたことのみにフォーカスを当てるものです。
そのため、話し合いが暗い雰囲気になりにくいのがメリットでしょう。
ただし、KWT が必ずしもチームに合うとは限りません。
様々なフレームワークを試し、どのフレームワークが合うか見定めることが肝心です。
こちらの記事ではKWT 以外のフレームワークを紹介しています。
こちらも併せてお読み頂き、チームに合ったフレームワークを探してみてくださいね😊